[ 【登山歴・前期】 ]
[ ●平成15年(2003年) ]
[ ●平成16年(2004年) ]
[ ●平成17年(2005年) ]
[ ●平成18年(2006年) ]
[ ●平成19年(2007年) ]
[ ●平成20年(2008年) ]
[ ●平成21年(2009年) ]
[ ●平成22年(2010年) ]
[ ●平成23年(2011年) ]
 
[ 【登山歴・中期】 ]
[ ●平成24年(2012年) ]
[ ●平成25年(2013年) ]
[ ●平成26年(2014年) ]
[ ●平成27年(2015年) ]
[ ●平成28年(2016年) ]
[ ●平成29年(2017年) ]
[ ●平成30年(2018年) ]
[ ●平成31年(2019年) ]
 
[ 【登山歴・後期】 ]
[ ●令和 元年(2019年) ]
[ ●令和 2年(2020年) ]
[ ●令和 3年(2021年) ]
[ ●令和 4年(2022年) ]
[ ●令和 5年(2023年) ]
[ ●令和 6年(2024年) ]
 
[ ●俳句集 ]
 
[ ●写真集1平成20年~23年 ]
[ ●写真集2平成24年~27年 ]
[ ●写真集3東北北海道 ]
[ ●写真集4平成27年~31年 ]
[ ●写真集5令和 元年~ ]
 

 
平成27年  6月13日(土)〜7月 4日(土)
東北・北海道ひとり旅
 
長年の思い、北海道へ。四季それぞれに魅力あるが登山、車中泊を考え初夏に。
気ままな旅は青森から函館港に上陸し道東、道北、道央へと周回の予定。いよいよ、夢叶う日がやってきた。
 
6月13日(土)
金沢森本IC〜西会津IC〜高清水自然公園〜猪苗代湖〜本宮IC〜仙台宮城IC〜七ヶ浜町 君ヶ岡公園(車中泊)
 
<高清水自然公園・ひめさゆり群生地>
 
飯豊連峰、吾妻山、守門岳、朝日連峰、周辺にしか群生していない貴重な植物。オトメユリ(姫小百合)はオシベの先が黄色く、花は淡いピンク色で斑点がない。
10株ほどが咲いたばかり。見頃はこれからだが甘く優しい香り、可憐な姿は清純というイメージそのもの。
 
 
6月14日(日)
君ヶ岡公園〜松島〜大理石海岸〜一本松茶屋〜碁石海岸〜浄土ヶ浜〜道の駅・ろくのへ(車中泊)
 
<松島>
松島四大観〜瑞巌寺〜五大堂
 
「松島や ああ松島や 松島や」。あまりの絶景に芭蕉が季語を入れずに詠んだ? ビューポイントは4つの場所があり、それぞれ「麗観」「偉観」「壮観」「幽観」と呼ばれている。
自然の美しさと脅威が複雑な入り江に絡み合い、人々は夢と現実の狭間を行き交う。
震災発生により、津波が押し寄せた日本三景の松島は、沖の島々が防波堤の役割を果たし、他の地域に比べて被害が少なかった。しかし、震災の影響はまだまだ残っている。―― 鴎見ゆ鬱なる梅雨を切り裂かん ――
 
 
<復興をつなぐ道・国道45号線>
 
【復興道半ば】 【一本松茶屋】 【碁石海岸】
 
6月15日(月)
道の駅・ろくのへ〜奥入瀬渓流〜十和田湖・休屋〜発荷展望台〜十和田ホテル(泊)
 
<奥入瀬渓流>
石ヶ戸〜馬門岩〜阿修羅の流れ〜雲井の滝〜白糸の滝〜銚子大滝〜子ノ口
 
癒し効果たっぷりの渓流散策は「下流から上流に向かって歩く」こと。川は緩やかに傾斜しているので、下流から眺めれば水面に奥行きができる。さらに水しぶきも堪能。
尚かつ、この日の為にルーペを持参していた。「瀑布街道」とも呼ばれ、滝と清流で知られるが苔は200種類以上、ミクロ世界を覗く「苔さんぽ」で森林浴をした。
 
【石ヶ戸】 【馬門岩】
【阿修羅の流れ】 【苔テーブル】
【苔の遊歩道】 【銚子大滝】
 
6月16日(火)
十和田ホテル〜津軽岩木スカイライン〜岩木山〜八甲田・萱野高原(車中泊)
 
<岩木山(1625m)登山>
八合目駐車場〜リフト〜九合目・鳳鳴ヒュッテ〜岩木山
 
もう笑うしかなかった。69回も、くねくね曲がればそうなる。九合目からは岩場の急坂を登った。
山頂でまた、くるりと回る。弘前の街並み、白神山地は雲の中。なだらかな弧を描いた七里長浜、八甲田辺りが晴れだすと楽しげな声が響く。幸福の中で噛みしめた。素朴で平穏な地に、あの日は何だったのだろうかと……災害、災難が幾度も東北を襲った。神は、じょっぱり、真面目、信心深い東北の人々を試しているのか――。
津軽平野に鎮座する信仰の山に深く刻まれた道。くねくねした道は、大きなバネのように真っ直ぐ頂(いただき)へ向かって延びていた。その先にあるものは誰にも伝えれない、たどり着く者にしか分からない真の笑顔がある。
 
   
 
6月17日(水)
萱野高原〜田代平湿原〜青森港〜函館港〜湯の川温泉・漁火館(泊)
 
<田代平湿原>
 
早朝6時、霧かかる誰も居ない森の湿原。寂しく不安げに歩く小心者にワタスゲが笑う。
 
   
トキソウ ネバリノギラン ワタスゲ
 
6月18日(木)
漁火館〜函館朝市〜五稜郭公園〜函館〜立待岬〜函館山〜大沼公園駅(車中泊)
 
<函館>
 
レトロな洋風の建物が残る街並み・函館を散策した。明治11年、イギリスの女性旅行作家であるイザベラ・バードは、この地にあった伝道師館でステーキと鍵の付いた個室を与えられ、乾いたシーツのベットで眠ることができ喜んだという。
以前に東北の山々を調べていたとき、イザベラの名があった。再び、彼女の名前を見つけ同じ季節に旅した西洋人に俄然、興味を持った。当時、日本人でさえ、旅するものは少なかった東北から北海道を、泥まみれになりながら。泊まる場所、食事、洪水など悲惨な状況でも歩いた。
古い話のついで、戦後強くなったものは「女性と靴下(ストッキング)」だが、前者は解せない。戦前か天性では? ちなみに87歳の母は、まだ里山へ登る。豊かな時代に生まれた僕はマイカーで旅をしている。
急速に進歩する世の中、未来の世界を変えるのは利他的、柔軟性、忍耐強さ等を持つ女性ではなかろうか。
 
   
   
 
6月19日(金)
大沼公園駅〜洞爺湖〜サイロ展望台〜昭和新山〜室蘭・地球岬〜登別温泉(地獄谷〜くま牧場)〜幌別 ホテル平安(泊)
 
<洞爺湖〜昭和新山>
 
 
<地獄谷〜登別くま牧場>
 
北海道に入りキタキツネ、エゾシカを目撃した。ヒグマにも会っておきたい。好きだからではない。登山で一番こわいのは……ある人は落石や滑落をあげ、どこに落ちるか分からない雷と言う人も。人それぞれ、僕はクマなのである。
中学入学の頃、RD社の雑誌を2年間ほど購読していた。ある一つの記事以外は、すべて忘れている。1970年7月、日高山脈を縦走せんとしていた福岡大ワンゲル部のヒグマ襲撃事件。その内容は、まだ幼い心に生々しくトラウマ≠ニなった。
おそらく、最初で最後の面会。野生と動物園は違えど「ちょうだい」する姿に恐怖はなかった。共存共栄、昨今それは人間社会の方が難しいかも知れない。
 
 
6月20日(土)
ホテル平安〜樽前山〜支笏湖〜襟裳岬〜道の駅・うらほろ(車中泊)
 
<樽前山(東山1022m〜西山994m)登山>
七合目ヒュッテ登山口〜見晴台〜外輪山取付〜東山〜分岐点〜西山〜樽前山神社奥宮〜七合目ヒュッテ
 
世界的に珍しい三重式火山。1909年(明治42年)の噴火で形成された溶岩ドームは、「樽前山溶岩円頂丘」として北海道指定文化財の天然記念物である。
軽石転がる登山道。眼下に支笏湖を望み、1時間足らずで東山に着いた。殺伐とした火口原に高さ約130メートル、直径450メートルもの巨大ドームが。異次元の世界をもっと歩いてみたく、西山へ向かうことにした。
 
     
 
6月21日(日)
道の駅・うらほろ〜釧路湿原・温根内〜細岡展望台〜厚岸・あやめヶ原〜霧多布湿原〜霧多布岬〜野付湯元 うたせ屋(泊)
 
<釧路湿原>
温根内ビジターセンター(3.1キロ周回コース)〜細岡展望台
 
北海道ならではの景観。広すぎてどこをどう回ればいいの……観光客の悩みである。
事前に調べておいた温根内コースへ。目当てはヤチボウズ(スゲ類の株が長い歳月をかけ盛り上がってできたもの)。
坊主頭もこの時期ばかり、それぞれ特徴あるフサフサ毛に変わっていた。ふと、谷地坊主はどちら向き? 見ることは簡単、見られるのは、ちょっと。なぜ……汚れた心があるから。大自然に身をゆだねるとき、静寂の坊主は雑念を払い失ったものを呼び戻してくれた。
 
【エゾシカ見る…見られていた?】 【釧路湿原の朝】
【ヤチボウズ】 【細岡展望台】
 
<あやめヶ原〜霧多布湿原>
 
【あやめヶ原】 【ヒオウギアヤメの群生】
【霧多布湿原】 【霧多布のワタスゲ】
【湿原の貴婦人・クシロハナシノブ】 【霧多布のエゾカンゾウ】
 
6月22日(月)
うたせ屋〜野付半島〜知床峠〜オシンコシンの滝〜川湯・つつじヶ原自然探勝路〜摩周湖・第一展望台〜双湖台〜阿寒湖温泉・東邦舘(泊)
 
<野付半島>
 
センダイハギ、エゾカンゾウの黄色が半島を埋め尽くす。どこまでも続く光景は圧巻だ。
 
 
【フラワーロード】 【ナラワラ】
 
<知床横断道路〜ウトロ>
 
知床連山の尾根筋にあたる峠の展望台。樹海からせり上がる羅臼岳が大きく、彼方には国後島を眺める。
誰にもあった青春は遠くを見つめて信じるものを探し彷徨う樹海。新緑に映えた残雪は純白を失い、やがて消えゆけど羅臼の雄姿は変わらない。
 
【羅臼岳】 【オシンコシンの滝】
 
<つつじヶ原自然探勝路>
川湯温泉〜つつじヶ原〜硫黄山
 
アカエゾマツやミズナラの森を抜ける頃、小さな白い花が数十個集まった半球状のイソツツジが現れる。硫黄山の麓に広がる群落は日本最大と言われ、辺り一面が白くなる様は圧巻であった。樹高3〜4メートル近い、ハイ松にも驚く。
噴煙が上がり、硫黄臭する過酷な場所に適応したハイ松、酸性土壌を好むイソツツジ。一般に高山で見られる植物が、140〜170メートル程度の標高に生育しているのが特徴的である。
川湯は昭和の大横綱・大鵬が少年時代を過ごした故郷。どっかと座る硫黄山に面影、イソツツジが積み重ねた白星に見えてきた。
 
 
【目立つヤマドリゼンマイ】 【イソツツジ】
【イソツツジの絨毯】 【硫黄山】
 
6月23日(火)
東邦舘〜阿寒湖〜アイヌコタン〜屈斜路湖〜摩周湖・第三展望台〜小清水原生花園〜ホテルオホーツクイン(泊)
 
<道東三湖>
 
道東を代表する三湖は、霧と透明度で知られる摩周湖が印象的。しかし、世界最高記録41.6メートルを誇った透明度は1946年から1952年の間に29メートルまで低下した(十勝沖地震や植物プランクトン増加説あり。近年は20m前後)。また、流入・流出河川がなく、河川法により「湖」ではない。
それでも水位が一定なのは摩周、自ら流す涙水か。カルデラの周囲を300〜400メートルの絶壁に囲み、霧に閉ざして。晴れ渡るとき、何事もなかったかのよう「摩周ブルー」は深く澄み切った姿に戻る。
 
【昨日の摩周湖】 【今日の摩周湖】
【阿寒湖】 【アイヌコタン】 【屈斜路湖】
 
<小清水原生花園>
 
   
 
6月24日(水)
ホテルオホーツクイン〜ワッカ原生花園〜千畳岩〜クッチャロ湖〜ベニヤ原生花園〜宗谷岬〜ノシャップ岬〜国民宿舎 氷雪荘(泊)
 
<ワッカ原生花園……レンタルサイクル利用>
 
速くなく、遅くなく。ペダル漕ぎ出して、オホーツク海とサロマ湖の間を走った。ひんやりした風は、暖まった身体すり抜けて爽やかに湖上を渡る。
初夏、オホーツク海高気圧と小笠原気団の太平洋高気圧が同時に発達し、この間に梅雨前線が現れる。オホーツク海高気圧の勢力が強いと梅雨明けが遅れ、北海道や東北では寒い夏になったり、冷害をもたらすことも。オホーツクは控えめでなければならないのだ。強くなく、弱くなく。
互い尊重しあう紅色のハマナスとオレンジ色のエゾスカシユリ。花ごころに真夏の太陽を見る。
 
   
エゾスカシユリ ハマナス ハマボウフウ
ゼンテイカ エゾフウロ ハマエンドウ
カワラナデシコ ムシャリンドウ センダイハギ
 
<クッチャロ湖〜ベニヤ原生花園〜宗谷岬〜ノシャップ岬>
 
【クッチャロ湖】 【ベニヤ原生花園】
【宗谷岬】 【稚内の漁港】
【利尻富士望む】 【ノシャップ岬の夕景】
 
6月25日(木)
氷雪荘〜稚内港〜礼文島・香深港〜林道コース〜桃岩展望台コース〜民宿 花文(泊)
 
<礼文林道コース〜桃岩展望台コース>
礼文林道元地口〜レブンウスユキソウ群生地(折り返し)〜桃岩展望台コース〜北のカナリアパーク〜差閉〜香深
 
さい果ての海に花の浮島。この時季、静かな離島は押し寄せる人で活気づく。
楽園に咲く花々も賑やかになり、分け隔てなく老若男女を魅了する。―― だが、傍らの花は震えていた。何も言えないまま。大勢の見知らぬ人に覗かれ、頭を撫でつけられる目覚めの赤ん坊みたいに。立派な道もまた、ありがた迷惑であろう。
愛でるだけ。あやすことも出来ず、夏だというのに冷たい風を受け我れも歩く。ごめんな、と。
 
   
   
   
オオカサモチ レブンシオガマ レブンウスユキソウ
ミヤマオダマキ チシママンテマ イブキトラノオ
レブンキンバイソウ レブンソウ エゾチドリ
 
6月26日(金)
民宿 花文〜礼文島 岬めぐり〜香深港〜稚内港〜副港市場(車中泊)
 
<礼文島 岬めぐり……レンタルサイクル利用>
香深〜香深井〜内路〜高山植物園〜船泊〜澄海岬〜浜中〜スコトン岬〜香深
 
地元の人は「今日の風で岬は無理……」「大変ですよ」。電動の自転車なので大丈夫、と踏んだ――のが甘かった。颯爽と出かけるが北端の岬は予想以上の強風で飛ばされそうになる。復路は上泊までが向かい風。電動の自転車を押し歩いた。
2時半、よれよれでターミナルに戻る。スコトン岬まで片道27キロ、澄海岬にも寄ったので約60キロの走破だった。振り返れば出会う人は観光バスで。自転車、(岬めぐりコースを)歩く人は皆無だったのでは。
 
【カモメの休息】 【植物園・レブンアツモリソウ】
【澄海岬】 【西上泊】
【記念にトド串いかが?】 【スコトン岬】
 
6月27日(土)
副港市場〜サロベツ原野〜オロロンライン〜苫前〜道の駅・あさひかわ(車中泊)
 
<サロベツ原野>
上サロベツ〜下サロベツ
 
北の夏はあっという間。せっせと働き虫≠ェ花粉を運んでいた――地平線まで続く原野を。サボるなまけ虫≠ヘ、たちまち食虫植物に捕らわれる。モウセンゴケと一緒に見張った――飽きもせずに。
動植物、昆虫などが持つ機能を手本・活用したモノづくり。自然に学ぶネイチャーテクノロジーが大学や企業で研究、開発されている。身近にあるマジックテープは、ひっつき虫・オナモミから。蚊の口から痛くない注射器、水を弾くハスの葉は紙皿やトイレットペーパー、カタツムリの殻は汚れにくい建築用タイル……。
幼少期、田んぼ遊びでいつも泥んこ。土中から這い出たオケラに泥ひとつ付いてないのが不思議でしょうがなかった。科学は観察と疑問から始まる。過ぎた遠い日、皆が同じ景色を見ていたに違いない。
 
【サロベツ原野】 【コウホネ】
【トキソウの群舞】 【モウセンゴケ】
 
6月28日(日)
道の駅・あさひかわ〜美瑛〜富良野〜天人峡温泉〜ワシントンホテル旭川(泊)
 
<美瑛〜富良野>
ぜぶるの丘〜北西の丘展望公園〜四季彩の丘〜千望峠〜ファーム富田〜深山峠
 
昭和40年代後半、日本のラベンダー農家は安価な輸入香料の台頭で苦境に立たされ、富良野地方を残すだけとなった。再生の道を模索する日々が続いた昭和51年、国鉄のカレンダーにファーム富田のラベンダー畑が掲載される。花畑の写真は話題を呼び、どっと押し寄せる旅行者からポプリや匂い袋の作り方を習う。そしてオイルの抽出に成功し香水、石けんを製造販売していった。
今では富良野から美瑛にかけてあちこちで見られ見事な花街道≠ノなり、ラベンダーと言えばここ。ところが発祥の地は札幌市郊外・南沢地区である。
昭和初期、曽田香料の創始者がフランスより輸入した種子を植えた後、道内各地に苗移植が始まった。30年ほど続いた南沢ラベンダーは姿を消したが、南沢の人にとって忘れることない歴史。双方が話し合いを持ち、南沢が「生産ラベンダー発祥の地」、富良野は「観光ラベンダー発祥の地」にしたそうだ。
近年の韓国、中国との歴史認識問題。アロマ効果同様、すっきりした解決はないものか。
 
   
 
6月29日(月)
ワシントンホテル旭川〜旭岳〜青い池〜望岳台〜道の駅・三笠(車中泊)
 
<旭岳(2291m)登山>
姿見駅〜姿見ノ池〜旭岳石室〜旭岳
 
森林限界を乗り超えてロープウェイは姿見駅に着く。僅か、10分で『カムイミンタラ・神々の遊ぶ庭』に躍り出た。北海道最高峰・旭岳は、優美であり神聖なる大雪山の一角。
大小の岩に覆われた登山道は滑りやすく、つらい登りだ。あえぎ山頂へ。
大雪山とは―― 道内の中央高地を形づくる山々の総称。面積は約23万ヘクタール、神奈川県とほぼ同じ広さ。高山植物の宝庫でもある。
多くの火山群を含む山河に儚くも美しい花ありて。地上に渦巻く魑魅魍魎(ちみもうりょう)とうらはら、清浄な地が潜むことを知る、帰りのロープウェイ。便利さ以上に「ありがたや、ありがたや」と祈り。
 
   
   
 
<青い池〜望岳台>
 
【青い目の人も観光】 【青い池】
【美瑛富士と美瑛岳】 【十勝岳】
 
6月30日(火)
道の駅・三笠〜札幌〜ホテルグレイスリー札幌(泊)
 
<札幌>
大倉山ジャンプ競技場〜宮の森ジャンプ競技場〜羊ヶ丘展望台〜開拓の村
 
展望ラウンジから札幌市街を一望。目の前にはジャンプ台のスタートラインがある。急斜面を滑るだけですごい。しかも、大空を飛ぶなんて……1972年(昭和47年)に開催された「冬季オリンピック札幌大会」で日本選手が金、銀、銅を独占し国民を熱狂させた。『日の丸飛行隊』の名は今も忘れていない。
てっきり大倉山と思っていたのだが、70m級(ノーマルヒルのこと。当時、そう呼ばれていた)は宮の森ジャンプ競技場であった。車で5分。栄光の舞台に寄ってみると未来の笠谷、金野、青地が練習中。
 
【大倉山ジャンプ競技場】 【宮の森・未来のメダリスト】
【羊ヶ丘公園】 【開拓の村】
【開拓時代のストーブ】 【札幌の街】
 
7月 1日(水)
ホテルグレイスリー札幌〜積丹半島〜大湯沼〜ニセコアンヌプリ温泉〜道の駅・ニセコビュープラザ(車中泊)
 
<黄金岬〜積丹岬〜神威岬〜大湯沼>
 
世界一の消費量、日本人ほどウニの好きな民族は他にいない。だが、国内の生産でまかなえず、ほとんどは輸入もの。
積丹では地元漁師の自慢のウニが味わえる。殻を割り、塩水で洗い、ゴミを取り除く、手間暇かけた天然ウニを口の中いっぱいに放り込んだ。これまで食べてきたものより甘みが強くトロリ。函館で食べた真イカと積丹のウニは絶品である。
 
【ウニ丼ご馳走様】 【神威岬】
【ハマヒルガオ】 【シャコタンブルー】
【神威岩】 【大湯沼】
 
7月 2日(木)
道の駅・ニセコビュープラザ〜ふきだし公園〜小樽〜色内埠頭公園(車中泊)
 
<ニセコ〜羊蹄山麓>
 
じゃがいも畑に「うり二つ」? 富士の名を冠する山は全国に数多いが「そっくりさん」の一番は何と言っても蝦夷富士@r蹄山。
北海道はじゃがいもの生産量日本一。道道478号線、約8キロの直線道路沿いはニセコ連峰、羊蹄山をバックに白い花が広がる。
 
【ふきだし公園・湧き水】 【じゃがいも畑と羊蹄山】
 
<小樽>
 
ガイドブックに載らない地元の人が知る店。「おたる魚亭」は、にぎり10貫、茶碗蒸し、小鉢。食後にデザート、コーヒーが付いて850円と安い(昼のみ)。隣に座るムラさんとは港で知り合った。車中泊の適地や温泉、観光地を隅から隅まで案内してくれたのだ。
思えば各地にある情報コーナーは宿探しに便利だった。我が街には金沢観光ボランティアガイドの会「まいどさん」がある。お越しの際は是非。
 
【ムラさん】 【小樽の街】 【運河】
 
7月 3日(金)
色内埠頭公園〜小樽港〜(船泊)
 
<小樽港〜>
 
大地に立ち自然に触れた一人旅。美しい花畑はもちろん、町内を歩くエゾシカにびっくり。小さなシマリスに喜び、雲を抜けた旭岳の頂からは雲海と広大な山々。映像や写真にない感動であった。
諸行無常――この世のあらゆるものはすべて移ろい行く中で、この想いは永遠に残るであろう。フェリーは岸壁を離れ、新たな旅路へ……行き先は我が身のさい果てまで――。
 
 
7月 4日(土)
〜新潟港〜金沢森本IC
 
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