マスターの山ある記
     わが人生に悔いなし

 
[ 【登山歴・前期】 ]
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[ ●平成20年(2008年) ]
[ ●平成21年(2009年) ]
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[ ●平成23年(2011年) ]
 
[ 【登山歴・中期】 ]
[ ●平成24年(2012年) ]
[ ●平成25年(2013年) ]
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[ ●平成27年(2015年) ]
[ ●平成28年(2016年) ]
[ ●平成29年(2017年) ]
[ ●平成30年(2018年) ]
[ ●平成31年(2019年) ]
 
[ 【登山歴・後期】 ]
[ ●令和 元年(2019年) ]
[ ●令和 2年(2020年) ]
[ ●令和 3年(2021年) ]
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[ ●令和 6年(2024年) ]
 
[ ●俳句集 ]
 
[ ●写真集1平成20年~23年 ]
[ ●写真集2平成24年~27年 ]
[ ●写真集3東北北海道 ]
[ ●写真集4平成27年~31年 ]
[ ●写真集5令和 元年~ ]
 

 
●2015年
 
平成27年  3月28日(土)
越後雪割草街道と国上山(313m)単独登山
 
大崎雪割草の里〜国上山〜寺泊・魚のアメ横
 
一般に山野草として呼ばれる「雪割草」は、キンポウゲ科のオオミスミソウのことである。日本海側の北陸一帯に広く分布し、特に新潟県の自生地は国内最大で平成20年3月、「県の草花」に指定された。
花の色や形が多様に変化することで人気も高まったオオミスミソウ。色は白、赤、紫に大別され、二段咲、三段咲、日輪咲、さらに八重や千重など。変異種は自然の中では極わずかしか発見出来ないが交配によって優れた品種をつくりだす。
雪割草の里、約30分の散策とビジターセンターから周回する国上山は2時間弱の里山歩き。色とりどり華やかに並んだ妖精は春を呼ぶ合唱団。心ウキウキ身も軽い。下山後、寺泊の魚市場で新鮮な魚貝を味わい、帰りはドッコイショ。
 
<雪割草の里>
 
   
   
コシノカンアオイ キクザキイチゲ ショウジョウバカマ
 
<国上山>
ビジターセンター〜国上寺〜国上山〜蛇崩れ〜ちご道〜朝日山展望台
 
 
平成27年  4月12日(日)
古都の桜〜仁和寺&原谷苑
同行者 お袋、上田、東
 
海津大崎〜仁和寺〜原谷苑
 
<仁和寺の御室桜>
 
「わたしゃお多福御室の桜 鼻が低ても人が好く」―― いつ誰が詠んだか。特徴は樹高3メートル前後と低い位置に花が見れ、「お多福桜」の愛称で親しまれてきた。
小枝が折れそうな程たわわに咲き誇り、白花の桜吹雪は香り高く舞う。見頃は15日ごろまで。まさに目と鼻の先で楽しめること請け合いである。
 
   
 
<原谷苑>
 
リピーター集まる地は洛西にあり。個人所有の農園・原谷苑は梅、桜、紅葉の時期のみ一般公開され、知る人ぞ知る名所。数ある京都の名刹にも劣らない。
早咲き、遅咲き、約400本(20種以上)の桜みちに紅しだれが降り注ぐ。路端には黄色のヤマブキ、白いユキヤナギ、赤いボケ……かしまし三姉妹より賑やか。と、思いきやベンチに座るなり桜の数ほどヨタ話。しまいにゃ尻に根が生える。
 
     
 
平成27年  4月29日(水・祝)
八乙女山(751m)単独登山
 
5合目登山口〜あずま屋〜山頂〜大杉〜八乙女林道〜道宗道〜不吹堂〜閑乗寺公園
 
スミレ、チゴユリに始まり、イワカガミとイワウチワが多い登山道。8合目辺りからのユキツバキを見て、あずま屋に着く。残雪の足跡をたどり10分ほどで山頂。
眺望なく軽い食事を済ませて、近くにある大杉を見に行く。この先にある栃原峠まで行こうか迷うが気乗りせず、往路を引き返すのも味気ない。八乙女林道から下山することに……だらけたアスファルト歩きに途中、道宗道の標識。自然と足が山道に入った。ここには、ユキワリソウやサンカヨウが咲き、足の踏み場がないほど群落したスミレと眼下に散居村。浮かれた気分も、手入れされていない急坂をかなり下っている(5合目付近は過ぎた。どこに出るんだ。瑞泉寺か)。
やっと林道に出るがここは何処? 八乙女林道でないことは確か。また、アスファルトの道をどんどん進むと見覚えのある場所、赤祖父林道を歩いてきたのだ。不安は悪い方に的中。スイスイ通る車がうらめしく、春にしては暑い陽差しを容赦なく浴び、公園まで上り返すハメになった。
 
 
平成27年  5月23日(土)
沼の原湿原〜戸隠森林植物園
同行者 お袋、上田、東
 
中郷IC〜沼の原湿原〜戸隠森林植物園〜妙高高原IC
 
「何や、それ」。あちこち観光してきた花好きの東叔母さんは、ミツガシワを知らなかった。水芭蕉やリュウキンカの咲き終わる頃、花冠が深く裂け、白い縮れた毛をたくさんつけた花だ。主に寒冷地の湿原に咲き、氷河期の生き残りといわれている。
一方、幻といわれる花が戸隠森林植物園に咲く。
「初めまして」。名は数年前から知っていたがやっと会えた。トガクシショウマは淡い紫の花を恥ずかしげにうつむかせている。
 
<沼の原湿原>
 
【広大な湿原】 【ミツガシワとリュウキンカ】
 
ミツガシワ サワオグルマ オオヤマザクラ
 
<戸隠森林植物園>
 
「ショウマは、みな下向きに咲かせる」と、東叔母さん。幻の花より興味深く見つめるクルマバソウ。山菜好きの母、上田叔母さんはギョウジャニンニクに目がいく。教わったフッキソウ、まだ十分楽しめたミズバショウ。
ニリンソウの群生を観察して奥社参道へ。誰も知らなかった白くかわいい花は、タチカメバソウだった。
 
【トガクシショウマ】 【みどりが池】
【ミズバショウの小径】 【タチカメバソウ】
 
平成27年  6月13日(土)〜7月 4日(土)
東北・北海道ひとり旅
 
長年の思い、北海道へ。四季それぞれに魅力あるが登山、車中泊を考え初夏に。
気ままな旅は青森から函館港に上陸し道東、道北、道央へと周回の予定。いよいよ、夢叶う日がやってきた。
 
【東北・北海道ひとり旅へ】
 
平成27年  7月24日(金)
大台ヶ原(日出ヶ岳1695m)登山
同行者 岩田
 
大台ヶ原駐車場(車中泊)〜 日出ヶ岳〜正木ヶ原〜牛石ヶ原〜大蛇ー〜シオカラ橋〜駐車場
 
大台ヶ原は昭和34年の伊勢湾台風による風倒木とその搬出を契機に、トウヒの立ち枯れとミヤコザサの分布域の拡大が始まった。さらに、ニホンジカの餌となる植生の増加により個体数も増え、樹木の後継樹や樹皮にまで採食し森林の衰退を加速させる。
樹幹のラス(金網の一種)巻き付け、防鹿柵の設置に個体数調整が実施され、天敵のオオカミを復活させる話まである。自然再生への取り組みとはいえ、様々な立場、思惑が絡む人間たちは何を守ろうとしているのか。
正木ヶ原で見たシカは、仔を木陰に隠し後続の仲間に合図を送っているようだった。あの親子は生き延びてゆけるだろうか。「鹿を追う者は山を見ず」今一度おもう。
 
【台高山系望む】 【熊野灘】
【トウヒの立ち枯れ】 【大蛇ーより大峰山群】
 
平成27年  9月28日(月)〜30日(水)
錦秋の横尾本谷右俣へ
同行者 岩田
 
<1日目>
上高地〜明神〜徳沢〜横尾・テン場(ツェルト泊・岩田=テント泊)
 
男女問わず愛され続け、誰もが1本は持っているはず。年がら年中穿けるジーンズをタンスにしまうことはなかった。毎年秋になると、最もジーンズが似合う著名人を選ぶ「ベストジーニスト発表会」が開催される。甲乙つけがたい。グランプリは、その年の旬な人に決まる傾向だとか。
山では秋の衣替え、「きものショー」さながら艶やかな装いを見せ始めていた。なかでも涸沢カールは群を抜き、大勢の登山者が訪れる。となりに位置するカール・黄金平も評判よく、準グランプリか?
 
 
<2日目>
横尾〜本谷橋〜横尾本谷右俣(涸沢出合〜黄金平)〜天狗のコル〜南岳(3033m)〜南岳小屋(泊)
 
本谷橋から登山道を離れてバリエーションルートへ。左岸沿いに続く踏み跡は、沢に下りたり高巻いたり。涸沢出合を過ぎると右岸、左岸への繰り返し。狭まった沢を塞いだような大岩は、ロープ伝いで乗り越えた。徐々に傾斜がきつくなり、振り返れば屏風岩の高さくらい、眼下には二人の登山者。谷底歩きから詰め上がった広い場所で追いつかれる。「速いね」「荷物、軽いですから」「南岳小屋泊まりですか」ぐるり一周、上高地まで戻るらしい。驚異の健脚、アッという間に消えた。
紅葉に包まれた昼食後、事前に調べていたルートは樹林帯の左方なのだが、先ほどの若い男女が通ったルートを直登した。出だしの草付きで滑り、今月初旬よりずっと違和感ある右膝がグキッ。踏み跡らしきものはなくなり藪漕ぎを強いられる。外付けのマットが枝に掛かり、今度はスッテンコロリと仰向けに転ぶ。涸れた沢を辿り這い出るとカメラがなくなっていた。転んだときか、登山道ならいざ知らず藪の中である。戻り探す時間も体力もなく、チャックなしのポケットに入れていた自分が悪い。やるせなさ背負う、尾根への急な滑りやすいガレ場はアリ地獄と化する。
登山道(天狗のコル付近)にでたのは横尾を出発して7時間半後のこと。登りは続き、やっとこさ着いた稜線の分岐でホッと一息、そして深呼吸。疲れた身体、枯れた身体にたっぷりと穂高の栄養素を取り入れた。また此処に来れるのか、最後の予感も……2年後の秋、赤いちゃんちゃんこを着る。槍穂の稜線は「まだまだ」と「もう」の分水嶺。「いや応なく歳はとるもんさ。体力、技術に合わせた登山でいいんだ」見納めのようにもう一度、穂高を見つめた。藍色の空が刻々と深まるアルピニストの聖地は色あせない。
 
   
   
   
 
 
<3日目>
南岳小屋〜天狗原〜天狗原分岐〜ババ平 〜槍沢ロッジ〜横尾〜徳沢〜明神〜上高地
 
 
―― 追記――
 
10月10日、南岳小屋のスタッフから電話があった。落としたカメラを見つけ届けてくれた人がいた、と。本日(20日)、無事届きました。
お礼をしたいので拾われた方の名前、住所が聞けたらと伝えていたが、箱の中にはカメラだけでした。あまり登山者の通らない場所、しかも樹林帯の中、よくぞ見つけて下さいました。諦めていた物が戻り、喜びもひとしおです。
スタッフの皆さん、そしてカメラを届けて頂いた方、有り難うございました。
 
【カメラを落とすまでのスナップ写真】
 
   
 
平成27年 10月17日(土)〜18日(日)
苗場ドラゴンドラ&谷川岳山麓
同行者 お袋、上田、東
 
<1日目>
湯沢IC〜バスターミナル シュネー〜苗場ドラゴンドラ〜田代第2高速リフト(往復)〜田代ロープウェイ〜シュネー〜水上温泉ひがきホテル(泊)
 
<2日目>
ひがきホテル〜谷川岳ロープウェイ〜リフト〜天神峠展望台
谷川岳ロープウェイ駅(電気バス)〜マチガ沢出合〜一ノ倉沢出合
谷川岳ロープウェイ駅〜照葉峡〜吹割の滝〜沼田IC
 
「いつ逝っても悔いないやろ」「だら。ここまできたら百まで生きたいじゃ」。80歳の母と北岳登頂した後日だった。先月あった総務省の発表によると、80歳以上の人口が初めて1,000万人を超えたという。日本は長寿国。だがその反面、寝たきりの高齢者も多い。健康で長生きのキーワードには「食習慣」「運動」「ストレス」など。
旅の初日、朝昼は上田叔母さんが早起きし作ってくれた手弁当だ。車の出動、送り迎えは東叔母さん。二日目、谷川岳ロープウェイ乗り場で大病とは無縁であろう老夫婦が仲睦まじく並んでいた姿が印象的。電気バスの車中から手を振れば笑顔で応えるハイカー、同乗者とは握手で別れた。秋晴れの美しい風景とさわやかな気持ち。ここにも健康長寿の秘訣がある。
「わたしゃ、な〜んもせん」「いやいや」母は元気なだけでいい。時に大笑いさせてくれるのだから。1990年代、長寿で話題となった「金さん銀さん」を上回る金、銀、銅まで悔いなくいってもらいたい。
 
【苗場ドラゴンドラ】 【未来の金、銀、銅・三姉妹】
【谷川岳】 【一ノ倉沢より笠ヶ岳と白毛門】
 
平成27年 10月26日(月)
牛岳(987m)登山
同行者 岩田、クー(トイプードル雄犬)
 
二本杉休憩所(五合目)〜牛嶽神社〜牛岳
 
登山がてらのナメコ採り。昨年、岩田の愛犬ビビは人間より先にへたばったので今年はクーを連れて行くことにした。小型犬ながら気が強い頼もしい助っ人だ。
八合目辺りの鍋谷ブナ林から谷を覗き込むが倒木らしきものはない。ベンチで一服している人は「谷へ下りてみたがまだ小さい」「上がってくるのが大変やった」。紅葉の葉が落ちた頃に、来年は11月だな。
諦め気分を最高にしてくれたのは、冠雪した立山、薬師岳の景色である。牛嶽神社まで登ると槍、穂高、黒部五郎に笠ヶ岳がくっきりと。白山はもちろん、眼下の砺波平野から富山湾、遙か能登半島の突端がうっすら見渡せた。カメラマンが大きな三脚を担いでくる。今では神社のすぐ下まで車で来られるらしい。「こんなきれいな景色、どこの山写してますか」「全部!」360度、全てが絵になるのだ。少し早めの昼食はいつになくゆっくりとる。
三角地点へ向かう脇道に食べごろのムキタケが20数枚、ブナ林で会った地元人は此処まで来なかったのだろう。――犬も歩けば棒に当たる。元々、でしゃばると思わぬ災難に遭うという戒め。現在では、「当たる」という言葉の印象からか、その意味が転じて、何かをしているうちに思いがけない幸運があるという喩えにもなっていた。
 
【岩田とクー】 【遙か薬師岳】
【遙か白山】 【ムキタケ】
 
平成27年 11月20日(金)
郷愁の里山巡り
同行者 ヘンコ
 
郡上八幡IC〜根道神社〜日本昭和村〜飛水峡〜中山七里〜下呂温泉合掌村〜高山IC
 
風物詩――日本社会に浸透、定着してきたハロウィーンの夜が明けた11月1日、金沢・兼六園で雪吊りの作業が始まった。小学校低学年のころ、郊外ではまだ藁葺き家がみられた。田舎育ちの僕には派手な仮装姿より軒下に並んでいた吊るし柿が馴染み深い。
原風景を求めて。澄んだ池が絵画のようだと評判の関市、根道神社に寄ってから美濃加茂市へ。
同市蜂屋地区は、千年余の歴史をもつ堂上蜂屋柿の原産地。干し柿づくりはこれから初冬にかけて最盛期を迎える。昭和30年代の里山をイメージして作られた都市公園で、おやつ代わりに食べていた干し柿が思い起こされ、当時の暮らしを偲ぶ。薄れる記憶に、あの独特な味は過去と現在をつなぐ懸け橋となっていた。
関市の「刃物」、美濃加茂市の「堂上蜂屋柿」は伝統と技術を受け継いできたが、豊かさの代償として失ってきたものもある。甘柿を干し柿にしても渋柿ほどには甘くならない。はてさて、成熟期を迎えた日本経済はどこへ行くのか。
 
【澄んだ池は…】 【モネの絵画・睡蓮?】
【通称・モネの池】 【日本昭和村】
【干し柿づくり】 【蜂屋柿】
【飛水峡】 【下呂温泉合掌村】
 
平成27年 12月10日(木)
初冬のキノコ狩り
同行者 岩田、越田
 
年の瀬が迫る先週のニュース番組で、今年の話題になった人をデザインした恒例の「変わり羽子板」が披露されていた。目玉の人は、ラクビーW杯で活躍した五郎丸歩選手、電撃結婚した俳優の福山雅治・吹石一恵夫妻、可憐なルックスで世間を魅了した秋篠宮佳子さま、など。
テレビ界から目を離せば代わり映えしない面々。仕事で世話になっている中学時代の同級生と、きのこ採りに出かけた。医王の里は冬支度。落ち葉に埋もれた森の中を探してみる。
「お〜い。あったぞ」「先に写真。ちょっと待って」「カッターでとるか」。馴れ親しんだ会話、身近な一場面になぜか形相がくずれる。ハタから見ると今年いちばんの顔≠ノなっていたかも知れない。
 
【キゴ山】 【ひらたけ(キゴ山)】
【ひらたけ(キャンプ場付近)】 【西尾平・冬の訪れ】
 
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